このページのポイント
- 膝が痛む主な要因:加齢による軟骨のすり減りや、体重増加や運動不足、筋力低下などの理由があります。
- 膝の痛みで考えられる主な疾患:代表的な「変形性膝関節症」のほか、関節リウマチや骨壊死、スポーツによる半月板や靭帯の損傷などがあります。
- 膝関節の構造:膝は複数の骨や軟骨、靭帯、筋肉が連携し、体重を支えながらスムーズな曲げ伸ばしを可能にしています。
- 手術の選択肢:保存療法で改善しない場合に検討されます。人工膝関節置換術や、体への負担が少ない関節鏡手術などがあります。
- 保存療法の種類:内服薬や湿布、ヒアルロン酸注射、リハビリのほか、自身の血液を利用した再生医療も選択肢となっています。
- セルフケアと受診基準:日々の正しい筋トレやストレッチが有効。痛みが1週間以上続く場合や、腫れ・熱感がある場合は早めに医療機関へ。

聞き手 川田 一郎さん
埼玉県川越市で農業を営む65歳男性。妻や長男家族と同居し、元気に作業を続けてきたが、5年前から右膝の痛みが進行し、治療に専念することを決断。しかし最近では注射の効果も薄れてきたため、少しでも早く農作業へ復帰したいと人工膝関節手術を現実的に検討している。
(※本稿に登場する川田一郎さんは架空の人物です)
膝の痛みを引き起こす原因
「最近、膝が痛む」と感じることはありませんか?
実は膝の痛みには、加齢や生活習慣など様々な要因が隠れています。
その痛みの正体について、整形外科専門医が詳しく解説します。
知っておきたい膝トラブルの背景
最近、膝が痛くて階段の上り下りがつらいのですが、膝の痛みは年齢のせいなのでしょうか?
確かに、「歳をとると、膝が痛くなる」というイメージを持っている人も多いと思います。
膝が痛くなる原因にはさまざまなことが考えられますが、実際に多いのは加齢による影響です。
歳をとると膝が痛くなるのはなぜですか?
簡単にいうと、加齢による軟骨のすり減りが原因です。
膝関節の表面には軟骨というクッションの役割をする組織がありますが、長年の負担によってこれがすり減り、徐々に薄くなっていきます。
また加齢とともに体重が増える人も多く見られますが、肥満も膝への大きな負担になります。
膝関節には通常の歩行で体重の約2〜3、階段昇降では約6〜7倍の負荷がかかるとされています。
そのため、体重が増えるほど膝の負担も増え、痛みが生じやすくなるのです。(*1)


運動不足も膝の痛みの原因になりますか?
はい、運動不足や筋力低下も膝の痛みに大きく関係します。
膝関節は周囲の筋肉によって支えられています。
特に太ももの前側にある大腿四頭筋という筋肉は、膝の安定性を保つ重要な役割を担っています。
しかし、運動不足によって筋肉が弱くなると、関節への負担を筋肉が十分に支えられなくなります。
その結果、膝関節そのものに負担が集中し、痛みが出やすくなるのです。
若い人でも膝が痛くなることはありますか?
もちろんあります。
特に、スポーツによる膝の使いすぎや、半月板や靭帯の損傷などが原因になることがあります。
また、筋力バランスの崩れや柔軟性の低下なども膝の痛みの原因になります。
年齢に関係なく、膝の痛みにはさまざまな背景があるのです。
まとめ
膝の痛みは加齢だけが原因とは限りません。
軟骨のすり減りや体重増加、筋力低下などが重なることで膝への負担が増え、痛みが生じやすくなります。
また、スポーツによる膝の使いすぎや姿勢の乱れ、半月板や靭帯の損傷など、若い人でも膝が痛くなる原因は少なくありません。
さらに、変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気が関係している場合もあります。
(*1) 東京都健康長寿医療センター
膝の痛みを引き起こす原因としては、不用意に踏ん張ったりなど、膝の状態にそぐわない、強度の高い動きをした際に痛みを生じることが多くみられます。また正座やしゃがみ込み作業など、膝に大きな負荷のかかる動作を年齢を考慮せずに長時間行うことも、よく膝の痛みを引き起こす原因として知られています。
膝の痛みでお悩みの方は、まず専門医にご相談ください。以下のボタンから初診予約が可能です。
膝関節痛を伴う主な病気
膝の痛みを感じたら、どのような疾患が考えられるのでしょうか。
あなたの症状に当てはまるものがないか確認してみましょう。
代表的な疾患をチェック
膝によく見られる病気として、どのようなものが多いのですか?
膝が痛くなる病気として代表的なのは、変形性膝関節症です。
これは膝関節の軟骨がすり減り、関節の形が変化していく病気です。
加齢や体重増加、筋力低下などが関係すると考えられています。
なぜ、軟骨がすり減るのですか?
簡単にいうと、軟骨の老化が原因です。
加齢とともに軟骨の水分量は減少するため、衝撃をやわらげる役割が衰え、すり減ってしまうのです。
軟骨の摩耗は、年齢とともに誰にでも起こる変化であり、一種の老化現象なのです。
なぜ、軟骨がすり減ると膝が痛くなるのですか?
軟骨がすり減ると骨同士がこすれやすくなり、炎症や痛みが生じるからです。
初期には歩き始めや立ち上がりの際に痛みを感じる程度ですが、進行すると歩行や階段の昇り降りが困難になることもあります。
日本では特に高齢者に多くみられ、膝の痛みの原因として最も一般的な疾患です。


変形性膝関節症のほかに多く見られる病気には、どのようなものがありますか?
たとえば関節リウマチのような自己免疫疾患も、比較的多く見られる疾患です。
関節リウマチは、免疫機能の異常によって関節に慢性的な炎症が起こる病気です。
免疫が自分の体の組織を攻撃してしまうことで、関節の内側にある滑膜という組織が炎症を起こし、腫れや痛みが生じます。
関節リウマチというと、手の指がこわばるというイメージがあります。
確かに多くの場合、手や足の指、手首の関節から症状が始まりますが、膝関節にも炎症が広がることがあります。
また、いつも同じところが痛むのではなく、いろいろな関節が痛くなることもあります。
炎症が長期間続くと、関節の破壊や変形が進むことがありますから早期に診断し、適切な治療を開始することが大切です。(*2)


そのほかにはどんな疾患が考えられますか?
膝骨壊死症(ひざこつえししょう)という病気もあります。
これは、膝関節を構成する骨の一部に血流障害が起こり、骨の組織が壊死してしまう病気のこと。
特に大腿骨の内側にある部分に起こることが多く、60歳以上の女性によく見られるとされています。
骨は血液によって栄養や酸素が運ばれることで健康な状態を保っています。しかし何らかの原因で血流が悪くなると、骨の組織が弱くなり、やがて壊死してしまうことがあります。
壊死した骨が弱くなり、体重がかかったときに骨の表面に微細な損傷や陥没が起きると、膝が痛くなります。
疾患以外では、膝の痛みの原因にはどのようなものが考えられますか?
スポーツや外傷などが原因で起きる膝のトラブルに、半月板損傷や靭帯損傷があります。
まず半月板損傷について、説明をお願いします。
膝関節には半月板と呼ばれる軟骨のクッションがあり、大腿骨と脛骨の間に挟まるように存在しています。
この半月板は、衝撃を吸収したり関節の安定性を高めたりする役割があります。
半月板損傷とは、この半月板が裂けたり傷ついたりする状態を指します。
スポーツ中の急な方向転換やジャンプの着地などで起こることが多く、膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出たり、ひっかかりが起きたりします。(*3)


靭帯損傷とは?
膝関節には関節を安定させるための靭帯がいくつか存在しています。
代表的なものに前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯があります。
これらの靭帯がスポーツや転倒などによって伸びたり切れたりすることを靭帯損傷といいます。
特に前十字靭帯損傷はジャンプの着地や、サッカーやバスケットボールなどでの急激な方向転換で起こりやすいとされています。
靭帯が損傷すると膝が不安定になり、歩行や運動が困難になることがあります。
膝に水が溜まる人もいます。これはなぜですか?
そもそも膝の水は関節液というものです。
関節は関節包という袋状の組織で包まれていて、その内部を関節液が満たしています。
膝を曲げるとポキポキと鳴る人がいますが、それは関節液のなかの気泡が弾けるためと考えられています。
関節液には関節が滑らかに動くよう、潤滑液の働きをしていますが、炎症が起きるとこの関節液が異常に増えてしまいます。
その結果、膝に水が溜まってしまうのです。
膝に水が溜まる原因には変形性膝関節症、関節リウマチ、半月板損傷などが考えられます。


まとめ
膝関節痛の原因にはさまざまな疾患があります。
最も多いのは、軟骨がすり減ることで起こる変形性膝関節症ですが、関節リウマチや膝骨壊死症、痛風・偽痛風などの病気が関係していることもあります。
また、スポーツや外傷による半月板損傷や靭帯損傷も膝の痛みの原因になります。
膝の痛みは症状だけでは原因を特定することが難しいため、正確な診断のためには医療機関で検査を受け、適切な治療につなげることが大切です。
(*2) 公益財団法人 日本リウマチ財団
(*3) 日本スポーツ整形外科学会 「スポーツ損傷シリーズ 33.半月板損傷」
「膝の痛みの疾患」としては変形性膝関節症が代表的な疾患ですが、ほかにも大腿骨内顆骨壊死などの骨壊死に伴う膝痛もあります。また関節リウマチや膠原病などによる関節炎から生じる膝痛もあります。ほかには、若年時の骨折や前十字靭帯断裂後などから2次的に生じた変形性膝関節症に伴う膝痛も知られています。
膝の健康を支える膝関節の仕組みと役割
毎日何気なく使う膝。その構造について、専門医の詳しい解説とともに見ていきましょう。
メカニズムを知ることで、膝を守るために本当に必要なケアが見えてきます。
膝の構造を徹底解説
膝はどのような構造になっているのでしょうか?
膝は、体重を支える安定性と、滑らかに屈曲や伸展をする可動性という、まったく異なる2つの機能を求められる部位。
そうした複雑な動きを叶えるため、非常に複雑で精巧な造りになっています。
まず膝関節は大腿骨、脛骨、そして膝のお皿と呼ばれる膝蓋骨の3つの骨によって構成されています。
これらの骨が組み合わさることで、膝は曲げたり伸ばしたりする動きが可能になります。


スムーズに膝を曲げ伸ばしできるのはなぜですか?
膝は曲げ伸ばしだけでなく、屈伸の動きに伴って少しねじれる動きもしています。
膝を曲げ伸ばししてみるとわかりますが、膝を伸ばすときには、すねの骨が太ももの骨に対して外側にわずかにねじれます。
反対に、膝を曲げるときには、すねの骨が内側にねじれる動きが起こります。
このわずかなねじれによって、膝関節にかかる負担が軽減され、スムーズに動くようになっています。
そういう自由度の高い関節のことを、「何関節」というのですか?
一般に、膝は蝶番(ちょうつがい)関節と呼ばれます。
ドアの蝶番のように、一方向の動きを専門に行うからです。
ほかにも肘や指の第一、第二関節も蝶番関節です。
一方、股関節のように骨の先端が球状で、前後、左右、回転など自由な動きができる関節のことを球関節といいます。


膝を支える筋肉についても知りたいです。
膝を支える筋肉のなかで、最も重要なのは大腿四頭筋ですが、実はその裏側のハムストリングス(腿裏の筋肉)も大切です。
- 大腿四頭筋
膝を伸ばすときに使用する大きな筋肉。また、歩行時や走行時などで膝が曲がりすぎないようブレーキをかける役割も果たす - ハムストリングス
膝を曲げるときに働くほか、前十字靭帯を助けて膝の安定を守る役割を果たす


そのほか、お尻の筋肉(中殿筋など)が弱いと、歩くたびに膝が内側に入り込んでしまい、結果として膝の内側を痛める原因になります。
そのため、膝の健康を維持するにはお尻から太もも全体の筋肉が不可欠です。
まとめ
膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の3つの骨を中心に、関節軟骨や半月板、4本の靭帯、さらに周囲の筋肉などが互いに連携することで成り立っています。
これらの組織が衝撃を吸収し、関節を安定させながら、曲げ伸ばしやわずかなねじれといった複雑な動きを可能にしています。
いずれかの組織が傷つくと痛みや不安定さが生じるため、膝の健康を保つには関節の構造を支える筋肉を含め、全体のバランスを維持することが重要です。
「膝関節の仕組み」の特徴としては捻り動作に弱いことが挙げられます。とくに年齢とともに前十字靭帯の変性(徐々に経年変化で傷んで質的低下を生じること)が進むこともあり、中高年の方々は膝に不用意な捻り動作を加えないよう重々注意することが勧められます。
膝関節の専門医に相談することが、ご自身の状態を正確に把握するポイント。まずは診察を受けてみましょう。
膝の疾患における代表的な手術方法
「手術」と聞くと不安になりますが、具体的にどんな方法で行われるのでしょうか。
ここでは、知っておきたい手術の選択肢について、整形外科専門医のわかりやすい説明とともに見ていきましょう。
現代における手術の種類
膝の痛みが続いている場合、どんな手術をするのでしょうか。
膝の手術にはいくつかの種類があります。
代表的なものとしては、関節の中をカメラで見ながら治療する関節鏡手術、膝の変形を矯正する骨切り術、そして関節を人工のものに置き換える人工膝関節置換術などがあります。
また外傷やスポーツによって半月板や靭帯を損傷した場合には、損傷部分を縫い合わせたり縫合したり、場合によっては移植したりして整える手術を行うこともあります。
関節鏡手術とはどのような手術ですか?
関節鏡手術は、数ミリほどの小さな傷からカメラと器具を入れ、膝の内部をモニターで確認しながら行う手術です。
皮膚の切開が小さく、周囲の筋肉や組織を大きく開かないため、体への負担が小さく、手術への不安を軽減するというメリットがあります。(*4)
半月板損傷や軟骨の傷などに対して行われることが多く、入院期間は1〜2日程度。
症例によっては日帰りで行えることもあります。


骨切り術とはどのような治療ですか?
骨切り術は、膝の変形によって関節の一部に負担が集中している場合に行う手術です。
太ももの骨やすねの骨の一部を切って角度を調整し、体重のかかり方を変えることで痛みを軽減します。
自分の関節を温存できるというのが何よりのメリット。
また、術後、骨がくっついたあとは活動の制限がほとんどないので、仕事やスポーツなどで体を動かすことが多い方や、比較的年齢の若い方に適応されることが多いですね。
人工膝関節置換術とはどんな手術ですか?
人工膝関節置換術は、すり減った膝関節の表面を取り除き、金属やポリエチレンなどの人工関節に置き換える手術です。
痛みを大きく軽減し、歩行などの動きが改善するのが特徴です。
日本では年間9万件以上行われている代表的な膝の手術です。(*5)
人工膝関節置換術は、どのような疾患に対して行われるのですか?
人工膝関節置換術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどで関節が大きく傷み、痛みや関節の不安定さ、動かしにくさによって日常生活に支障が出ている場合に行われます。
人工関節の耐久性が向上しているため、近年では高齢者だけでなく、比較的若い世代にも適応が広がっています。(*5)
手術をすると痛みはよくなるのでしょうか。
多くの場合、膝の痛みが軽減し、歩きやすくなることが期待できます。
特に人工膝関節置換術は痛みを大きく軽減し、関節の機能を改善できるという特徴があります。
手術後は比較的早い段階で痛みが和らぎ、歩行もしやすくなります。
さらに、筋力や動作のスピードも回復し、生活の質の向上が期待できます。
ただし、手術の種類や膝の状態によって回復の程度には個人差があるので、事前にどの程度回復が期待できるか、医師に確認することをお勧めします。(*5)
手術後はどのくらいで日常生活に戻れますか?
関節鏡手術の場合は比較的早く回復し、数週間で日常生活に戻れることが多いとされています。
一方、人工膝関節置換術や骨切り術はリハビリが重要で、人工膝関節置換術では1〜3か月、骨切り術では最低3か月かけて回復していきます。
適切なリハビリを続けることが、良い結果につながるので、医師の指示に従って継続することが大切です。
まとめ
膝の手術には、関節鏡手術、骨切り術、人工膝関節置換術などさまざまな方法があります。
症状の原因や進行度、年齢、生活スタイルなどを総合的に判断して適切な方法が選択されます。
一般的にはまず保存療法を行い、それでも痛みが改善せず日常生活に支障がある場合に手術を検討します。
手術によって痛みの軽減や歩行機能の改善が期待でき、適切なリハビリを行うことで生活の質の向上につながります。
(*4) 関節外科 基礎と臨床39巻11号 (2020年11月発行)
(*5) 一般社団法人 日本人工関節学会
「膝関節の代表的な手術方法」として私が行なっているのは人工膝関節置換術です。ただし人工膝関節といえども万能ではありません。膝の関節自体は金属で置き換えられますが、周囲の靭帯組織などはご自身の組織をそのまま術後も使います。
ですので、もしも手術を検討されている方がおられましたら、基本的には早めに手術した方がより関節の良い状態を保ったままで手術できますので、少しでも早めの受診がすすめられます。
早めに治療を始めることが、進行を食い止める第一歩となります。まずは専門医のもとで診察を受けてみましょう。
膝関節の痛みにおける保存療法
「痛みが消えない=すぐ手術」ではありません。
手術以外にどんな治療法があるのか、痛みを和らげて健やかな日常生活を取り戻すための幅広いアプローチをご紹介します。
メスを入れない治療の選択肢
手術以外の治療法には、どのようなものがありますか?
手術を伴わない治療法のことを、保存療法といいます。
保存療法には、薬による治療、リハビリテーション、装具の使用、注射療法などがあります。
膝の痛みの程度や原因、生活への影響を総合的に評価しながら治療を進め、保存療法で改善が見込める場合は手術を行わずに症状のコントロールを目指します。
膝の痛みにはどんな薬が使われるのですか。
主に炎症や痛みを抑える消炎鎮痛薬(NSAIDs)が使われます。
内服薬のほか、湿布や塗り薬などの外用薬も使用します。
また、痛みの程度や体質に応じて別の種類の鎮痛薬を使うこともあります。
ただし、薬は症状を和らげることが目的であり、根本的に疾患を治療するものではないので、症状によっては効きにくいこともあります。
リハビリテーションとは何ですか?
リハビリテーションとは運動療法のこと。
よく、「膝が痛い時には運動はしない方が良いのでは?」と考える人もいます。
確かに、過度な運動は膝に負担をかけますが、理学療法士などの指示を受けながら適切に運動を行えば、膝周囲の筋肉を強くし、関節への負担を減らす効果が期待できます。
無理のない範囲で運動療法を継続することで痛みの軽減や歩行の改善が期待できます。
膝への注射治療にはどのようなものがありますか?
代表的なものはヒアルロン酸注射です。
関節の動きを滑らかにし、炎症や痛みを和らげる効果が期待されます。
また、炎症が強い場合にはステロイド注射を行うこともあります。
症状や膝の状態に応じて、適切なタイミングで使用します。
近年では、PRP療法やAPS療法などの再生医療も行われるようになっています。
これらは患者さん自身の血液から有効成分を抽出し、関節内に注射することで、炎症を抑えたり組織の修復を促したりすることを目的とした治療法です。
症状の進行を抑え、痛みの改善を目指す治療として注目されています。
ただし、多くは自由診療となります。


生活習慣も膝の痛みに関係するのでしょうか。
生活習慣の改善も保存療法の重要な要素です。特に体重が増えると膝への負担は大きくなります。
そのため、体重を適切に管理することは、膝の痛みを軽減するうえで重要なポイントです。
また、長時間の正座や無理な動作を避けるなど、膝に負担をかけにくい生活習慣を意識することも症状の改善につながります。
保存療法を続けても痛みが改善しない場合はどうなるのでしょうか。
保存療法を十分に行っても痛みが強く、日常生活に支障がある場合には手術を検討することがあります。
患者さんの年齢や活動レベル、膝の状態を総合的に判断して最適な治療法を選択します。
まとめ
膝の痛みの治療では、まず手術を行わない保存療法が基本となります。
薬による痛みのコントロール、リハビリテーションによる筋力強化、ヒアルロン酸注射などを組み合わせながら症状の改善を目指します。
近年はPRP療法やAPS療法といった再生医療も選択肢となっています。
また、体重管理や膝に負担をかけない生活習慣も重要です。
これらの治療を行っても改善が難しい場合には、手術を検討することになります。
膝関節の保存療法は内服から外用薬、注射薬までいろいろ多岐に渡ります。変形が軽度の方には非常に効果的ですので、整形外科クリニックへの受診がおすすめです。一方で変形が高度の場合やクリニックへの通院を半年以上続けても疼痛改善の様子がみられない際は手術適応の可能性があるため、信頼できる病院への受診と相談を推奨します。外見上でも分かるような高度変形膝に至ると術後の回復に時間を要するため、出来るだけ早めの受診をおすすめします。
膝の痛みに我慢は禁物です。少しでもお悩みの方は、まず専門医に相談してみましょう。
膝のセルフケアと受診の目安
日々感じる膝の違和感を放置すると、将来の歩行に影響することも。
医療機関を頼るべきサインと、今日から自宅で始められる正しいセルフケアをお伝えします。
日々のケアと病院へ行くべきサイン
膝に違和感や痛みを感じたとき、自宅でできる対処法はありますか。
まずは膝に負担をかけすぎないことが大切です。痛みが強いときは無理に動かさず、安静を心がけましょう。
しかし慢性の痛みの場合には、軽い運動を継続することで、痛みの軽減が期待できるケースが少なくありません。
適切に運動をすることで、筋肉が鍛えられて関節のサポート力が高まったり、血流が良くなったりするからです。
また、体重管理に役立つというメリットもあります。
その際には、ストレッチや水中ウォークなどを行うと良いでしょう。


日常生活で気をつけたほうがよいことはありますか。
膝に負担のかかる動作を避けることが重要です。
長時間の正座やしゃがみ込み、急な階段の昇り降り、重い荷物の運搬などは膝への負担が大きくなります。
また、体重が増えると膝にかかる力も増えるため、適正体重を保つことも大切です。
それから、靴はクッション性と安定感があり、ヒールの低いものを選ぶとよいでしょう。


膝の痛みはどの程度で病院に行くべきでしょうか。
「痛みが1週間以上続く」「痛みで日常生活が困難」「膝が変形してきたと感じる」ような場合は医療機関を受診したほうがよいでしょう。
また、「安静にしていても痛みがある」「歩行や階段昇降で痛みが強まる」「腫れや熱感を伴う」といった場合も早めの受診が必要です。
放置すると膝の痛みが悪化するだけでなく、活動量が減って筋肉量が減少してしまうこともあります。
早めの受診を心がけましょう。
まとめ
膝に違和感や痛みを感じたときは、まず膝に過度な負担をかけないことが大切です。
痛みが強い場合は安静を保ち、慢性的な痛みの場合には無理のない範囲で運動を続けることで症状の改善が期待できます。
日常生活では正座や重い荷物の運搬など膝に負担のかかる動作を避け、体重管理や靴選びにも注意しましょう。
痛みが続く場合や腫れ、変形などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
「膝関節のセルフケア」については、自宅での日々の筋力トレーニング、ストレッチなどがおすすめです。また、若いころからのスポーツ歴のある方を除くと、一般的にはなかなか自己管理を始めてもうまく行きづらいことが多いため、整形外科で理学療法士に教えてもらうことがおすすめです。適切なトレーニングとストレッチを身につけるためには時間を要するため、繰り返し通院しながら身につけましょう。
膝の痛みで日常生活に支障が出る前に、継続的なケアと専門医への相談を。以下のボタンから初診予約が可能です。
まとめ
膝の痛みは、加齢による軟骨のすり減りだけでなく、体重増加や筋力低下、使いすぎ、外傷など複数の要因が重なって起こります。
背景には変形性膝関節症や関節リウマチ、膝骨壊死症、半月板・靭帯損傷など多様な病気や外傷が隠れていることもあり、症状だけで原因を見極めるのは困難です。
治療はまず薬、リハビリ、注射、装具などの保存療法を組み合わせ、改善が乏しく生活に支障が強い場合に手術を検討します。
セルフケアと早めの受診が、痛みの悪化と機能低下を防ぐために重要です。
変形性膝関節症のポイント整理
- 膝痛は加齢のほか、肥満、筋力低下、悪姿勢などによって起こる
- 膝痛を引き起こす病気や外傷は多様であり、症状だけでは診断が困難
- 診断には診察に加え、レントゲンやMRI、血液検査などが必要
- 治療はまず薬物療法や運動療法などの保存療法から始める
- 保存療法で改善が期待できない場合は手術が選択肢に
- セルフケアと受診の目安を知って、早めに行動を
「膝関節」につきまして、膝は短距離の移動や自宅内だけでの動作に際しては、変形が進行してもあまり不自由を感じないことが多いです。しかし、長距離の移動や長時間の歩行、外出して快適に活動することは膝関節の状態が落ちるとともに並行して出来なくなってしまいます。意欲や活力がある時期に膝の状態が悪いという理由で色々なことを諦める必要はありませんので、信頼の出来る病院で手術加療含めた最適な治療法につきご相談することをおすすめします。
早めの受診で、膝関節の健康を守りましょう
「年齢のせい」と諦めてしまう前に、専門医の診察を受けて今の状態を知ることが何よりも大切です。
当院では、経験豊富な整形外科専門医が丁寧に診察を行い、お一人おひとりに最適な治療法を一緒に考えていきます。
一人で悩まずに、ご不安なことはお気軽にご相談ください。

